妖怪「化け猫」の伝承・正体|猫又との違いとは?
化け猫(ばけねこ)は猫が妖怪化した存在。人間に化ける、人間に憑く、祟るなど様々な怪異をなす。

妖怪「化け猫」の伝承・正体|猫又との違いとは?


妖怪「化け猫」の伝承・正体|猫又との違いとは?

与謝蕪村画『蕪村妖怪絵巻』より「榊原家の化け猫」

 

 

化け猫の基本情報

表記・呼称 化け猫(ばけねこ)
簡易解説 猫が妖怪化した存在。人間に化ける、人間に憑く、祟るなど様々な怪異をなす。
危険度 ★★★★★★★★★★
容姿 人間型 動物型 植物型 器物型 建造物型 自然物型
能力・特性 変化、憑依、祟りなど
伝承地 全国
出現場所 山  里 屋敷
記録資料 『蕪村妖怪絵巻』
登場創作物 ゲゲゲの鬼太郎、妖怪ウォッチなど

 

化け猫の伝承

猫は犬に並び人気のペットの一つですが、実は狸や狐などと同様に、古来より日本で妖怪視されてきた動物の一つでもあります。長い年月を生きた猫は、妖力を得て妖怪になるといわれています。

 

猫が妖怪視される理由

猫は犬と違ってどこか落ち着いていてミステリアスな雰囲気があることから、妖怪のように化けたり・騙したり・憑いたり・祟ったりすると信じられるようになりました。本性を隠しふるまうことを「猫をかぶる」といいますが、この言葉は猫に対するこういった見方に由来しています。他にも猫が妖怪視されるようになった要因は様々あります。

 

猫の妖怪的要素一覧

  • 暗闇の中で眼が光る。
  • 瞳の形・大きさが変わる。
  • 足音を立てずに歩く。
  • 犬と違って言うことを聞かない。
  • 身軽で俊敏。
  • 暗闇で背中をなでると光る。(静電気のせいで。)

 

特に江戸時代以降の怪奇談には、それまで「獣の妖怪」の代表格だった狐や狸にとって代わるように猫の登場頻度が多くなります。色々便利になり、暮らしが都市内で完結するようになったので、都市生活に適合し身近な存在となった猫の方を意識することが多くなったんですね。

 

猫又との違い

同じ猫の妖怪として有名なものに、尻尾が二つに分かれている「猫又」がいます。猫又は化け猫の一種であるという見方もあり区別は曖昧です。