「骨女」(鳥山石燕『今昔画図続百鬼』より)
「骨女」は名前のとおり骨の姿をしていて、青森県・秋田県・和歌山県に伝わる町の妖怪です。夜な夜な「カタリ、カタリ」と音をたてて歩くとされています。当記事では、そんな骨女について、その正体・伝承・名前の由来などに焦点を当て、詳細に解説していきます。
骨女は、青森県では1778年?1779年の間、目撃されています。盆の晩、ガイコツの女が「カタリ…カタリ…」と音をたてて町中を歩いていたそうです。
この行動の意味は、生前は醜かったが死後、骸骨妖怪となってからの姿が美しく、仲間の骸骨妖怪から「その骸骨の姿は美しいじゃないか!」と褒められ嬉しくなり、その姿を人々に見せたくての行動だといわれています。
なかなか健気です・・・。
秋田県の伝承では、ある男が深夜に猛吹雪に遭いこまっていると、美女が家まで案内してくれて助かったので、お礼を言おうと戸口に立っている女をみると、その姿は骸骨だったとか。
和歌山県では、骨女は夜道で男に声をかけ、惑わすとされています。骨女の妖気に当てられると、その姿が絶世の美女に見えるそうですよ。
世の男性諸君、和歌山県では夜道で美人に声をかけられたら気をつけましょう!()
骨女の好物は魚の骨
骨女の正体は、生前、自分の容姿の醜さに絶望し、嘆き悲しみ自殺した女の霊だとされています。
きっと、その醜い容姿のせいで、いじめなどの辛い経験をしていたのでしょうね。想像しただけで胸が張り裂けそうになります。
本当に「怖い」のは、生きた人間なのかもしれませんね。
骨女の名前の由来は、その姿が骸骨であることから、骸骨の女…骨女と呼ばれるようになりました。妖怪の名前ってわりと単純で分かりやすいのが多いですよね。
以上、怖くも、同情してしまうルーツを持つ女の妖怪、骨女について解説させて頂きました。いかがでしたか?
そんな骨女が登場するアニメは、・ゲゲゲの鬼太郎(2作目の第26話、3作目の第40話、4作目の第82話、5作目の第41話)・地獄少女(主要キャラとして登場しています)などがありますので、興味がある方はこちらもチェックしてみてくださいね!