付喪神(つくもがみ)は、古い道具に宿るといわれる精霊。付喪神が宿った道具を捨てようとすると、恨みから悪戯をされる。
赤舌(あかした)は、赤い舌と3本のかぎ爪を持つ毛深い妖怪。水運をもたらすともいわれる。
表記・呼称 | 赤舌(あかした) |
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簡易解説 | 赤舌(あかした)は、赤い舌と3本のかぎ爪を持つ毛深い妖怪。水運をもたらすともいわれる。 |
危険度 | ★★★★★★★★★★ |
容姿 | 人間型 動物型 植物型 器物型 建造物型 自然物型 |
能力・特性 | 水運をもたらす。 |
伝承地 | 青森県 |
出現場所 | 山 水 里 屋敷 |
記録資料 | 『画図百鬼夜行』、『妖怪画談全集 日本篇』、『東北怪談の旅』 |
登場創作物 | ゲゲゲの鬼太郎、陰陽師(ゲーム)、 |
赤舌は鳥山石燕の『画図百鬼夜行』で初めて描かれた妖怪です。同書では、水門の上におり、頭部と前脚以外黒い煙のようなものに覆われ、舌を出し、毛深い体と3本のかぎ爪を持つ姿として描かれています。
以下の赤舌にまつわる話は、青森県での出来事です。
昔青森県のある川下の村でひどい干ばつが起こり、水がカラカラになってしまいました。このままでは田が持たないと、川上の村に水門を開けて水を分けてくれるよう頼みましたが、断られます。途方にくれた村人たちは、藁をもすがる思いで必死に雨乞いをしました。すると川上から水が流れてくるではありませんか。なんと川上の村の水門が勝手に空いたことが原因でした。水門を何度閉めても、勝手に空いてしまいます。後にこれは赤舌の仕業だったのではと言われています。
神と妖怪の区別は曖昧で、人間の都合で判断される部分が強いですが、この赤舌なんてその象徴的な存在だと思います。川上の人間からすれば大切な水を奪う妖怪、川下の人間からすれば水の恩恵をもたらす神なのです。